注目の資金調達手法 クラウドファンディング
クラウドファンディングは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、インターネットを経由して不特定多数の人々から資金調達をするしくみです。
新型コロナの影響で、資金繰りに困っている中小企業が増え、群衆である人々が在宅で過ごす時間も増える中、クラウドファンディングはますます盛況になっています。実際、資金繰りに困って倒産や閉鎖のピンチに陥っていた企業・団体などが、このクラウドファンディングによる支援により、救われたという実績が多数報告されています。
購入型クラウドファンディングは、これまでの販売方法と比べても劇的な効果をあげることがあります。
その理由は、クラウドファンディングの性質にあります。
支援者は「物やサービスを買う」という行動によって、いくつもの欲求を満たしてくれることに魅力を感じています。
単なる買い物であれば「物欲」だけを満たしますが、クラウドファンディングであれば「支援する」「応援する」というボランティア的な要素などがさらに加わり、新たな幸福感を得られます。
メリットは起案者にとっても同じです。自分の技術や思い、チャレンジ精神をくみ取って、それに価値を感じて支援してくれるのですから、起案者の満足感、幸福感もさらに満たされます。
クラウドファンディングのしくみが多くの人々に認知、理解され始めると、CAMPFIREやMakuakeなどの不特定多数の参加型サイトから脱し、独自のクラウドファンディングサイトを立ち上げたいというニーズが生まれるようになりました。
独自クラウドファンディングの利点
では、なぜそのようにニーズが生まれたのでしょうか。
見落としがちなクラウドファンディングの高い手数料
クラウドファンディングの成功例がメディアで多く取り上げられると、我も我もと多くの企業、団体、個人が参加を始めました。しかし、実際に参加しようとすると、様々な難関が待ち受けています。
まず大きいのが、クラウドファンディング成立後の高い手数料です。
通常のECサイト(通常売上の数%)と比べても、売り上げに対する手数料は、2~5倍もの割合になっています。
プロジェクトが成功したとしても、この比率の手数料を支払うと、利益が薄くなることは言うまでもありません。つまり、商品単価が低いものほど薄利多売を強いられるということになります。
顧客に直でお得に提供したいけれど、手数料を払いながらビジネス的に成功させるには、価格を上げざるを得なくなるというジレンマに陥ります。
購入型・寄付型クラウドファンディングの手数料比較
サイト名 | 起案者の手数料 | 支援者の手数料 |
---|---|---|
CAMPFIRE | 17% | 220円/支援 |
Makuake | 20% | なし |
Readyfor | 12% または 17% | なし |
※手数料は決済手数料も含む
競争激化に伴い増えるPR費用
現在、参加プロジェクト数が急増し、サイト内の競争率が非常に高くなっています。そのため支援者に見てもらうには、目を引く工夫が以前にも増して重要になっています。
プロジェクトに注目させるためにも、内容をよく理解してもらうためにも、凝ったページ構成やプロモーション動画を取り入れる起案者が現れ始めました。
そのような工夫が自分でできる場合はいいのですが、そうでない場合は困ってしまいます。
そこで、クラウドファンディング専用の動画制作やページ制作などの有料サービスが多数誕生しています。中には、起案からプロジェクト開始までフルサポートするサービスまで存在します。こうなってはどこが一番の利益を享受できるしくみかわからなくなります。
支援を受ける前に、プロジェクトを発信するだけで当初よりもずっと予算がかかってしまう状況になっているのです。そうなると、資金力のある大手などの起案者には敵いません。
現状から生まれた新たなニーズ
クラウドファンディングは魅力的だけど、収益的にはどうか、と迷われている方々が、ECサイトの延長として、人々の興味を集めやすい、購入型クラウドファンディングのサイトを運営したいと考え始めたのです。
「もっと気軽に、失敗を恐れず、どんどんプロジェクトを発信していきたい」
「マイルール・マイペースで進めたい」
「手数料を払いたくない」
という方々も増え、やがて、
「オリジナルのクラウドファンディング型サイトを作りたい」
というニーズがつながっています。
独自クラウドファンディングの利点
- 手数料がかからない
- マイルールで運営できる
- 自分の技術や思いをすでに知るファンを集めやすい
- 自分だけのプロジェクトをまとめて紹介できる
- サイト内競争がないので余計なPR費用がかからない
クラウドファンディングサイト制作*概要
- レスポンシブデザイン、モバイル対応
- WordPress で構築
- 支援者へのリターン、返礼品、お礼の品の設定
- 支援状況(%表示)、目標金額、支援数、残り時間、現在の達成金額の表示
- ALL in 方式と ALL or Nothing方式 いずれも対応
- WordPress管理画面から全プロジェクトの閲覧、編集
- 支援者に対する自動メール、個別メール、メール管理機能
- SNSの設定
- ブログ設定
- 決済システムとの連携
管理画面見本
クラウドファンディングページの管理
クラウドファンディングの説明、実施期間、目標金額、お礼品の設定など、決められた枠組みの中に入力することで、比較的簡単にページが作られる仕組みになっています。
注文内容の詳細
注文者情報、注文内容のほか、注文者へのメール連絡をこの画面から即座に行えます。またその履歴も残ります。
カード決済の場合、手数料の確認や払い戻し手続きも簡単に行えます。
導入・制作費
料金はお問い合わせください。
ケース1 オリジナル商品、高い技術を持つメーカー
では、どんなケースが独自クラウドファンディングサイトの運営に向いているのでしょうか。
たとえば、機械、食品、金属加工、文具雑貨、服飾などのメーカーさんがおすすめです。高い技術・商品価値を持っているメーカーさんであれば、そのメーカーさんに多くのファンがついています。たとえば、電気製品なら信頼できるあのメーカー、チョコレートならお気に入りのあのメーカー、など、少なからず推しのメーカーというものがあるはずです。こだわりの強い人々ほどその傾向が強く、商品に対する情熱も併せ持っています。
クラウドファンディングであれば、そういったファンを集めて、プロトタイプの商品を限定数で販売することも可能です。
またファンの要望やアイデアを集めて、それに応える形で新商品の開発につなげることもできます。
ユーザーの反応を見極めながら商品開発に向かえるのもメリットです。
金属加工会社のクラウドファンディング
ケース2 イベントのチケット販売や、オンラインセミナーの参加募集など
クラウドファンディングの原点は、魅力的なプロジェクトでファンを集め、資金を提供してもらうことです。ですから、商品の販売に限らず、イベントのチケット販売や、オンラインセミナーの参加募集など、さまざまな形式で利用ができます。
たとえば、小さなライブ会場の運営会社などにおすすめです。
小さなライブ会場では、小さなイベントが多数開催されます。ライブ会場の運営会社自体が、独自のクラウドファンディングサイトを運営することで、販売にかかる手数料に悩まされることもなくなりますし、サイトがそのライブ会場に特化したコンテンツで満たされるため、支援者(ファン)にとっても利用しやすいものとなります。
チケットだけでなく、支援に対する返礼品をイベントグッズにすれば、さらなる収益につなげることもできます。サイトが軌道に乗れば、宣伝広告費を削減できるメリットも生まれます。
ケース3 ECサイトの集客イベントとして
ECサイトに定期的に訪問してもらうには、さまざまな仕掛けが必要です。バーゲンやクーポンの配布、新商品の発売など。
そのようなイベントの一つとして、クラウドファンディングを開催することがあります。採算を度外視し、多くの人が購入してくれることによって取引を成功させるパターンは、思い切った価格設定も可能となります。お客様にとっても成功するかどうかというドキドキ感や、成功させるために周辺の方にも声掛けするなどの広告効果も期待できます。
ECサイトも合わせて制作したい場合もお任せください。別途お見積りさせていただきます。